2009年12月21日

不景気の効用?

巷では不景気だという話があふれているが、それでも世は師走。周りはどうなんだろう?
例年なら都内の繁華街は12月になれば人が溢れ、お店の予約も早めにとらないとなかなか多人数は入れないというのが常識だったが、今年はだいぶ様相が違う。「**名様以上なら1杯目のビールは100円」という看板を持って路上に立つ居酒屋さん。それも1軒だけでなく何軒も。今や昔のような忘年会は、当たり前ではないようだ。
飲食店とは異なり、知り合いの印刷会社は、休日返上はもちろん、昼夜関係なく仕事が入る。ぎりぎりまで値段を抑えさせられた仕事ばかりではあるが、息をつく間もないようだ。私のところでは、12月に入ってから急にバタバタといろいろなお問い合わせが入ってくるようになった。スケジュールはやや目まぐるしくなっている。「師走」を実感する。
とは言え、私のような仕事の場合、話が始まってから実際に売上が立つまでには相当の時間がかかる。それに、話があってもそれが仕事として成立するかどうかは、いろいろな立場の人が環境などさまざまな検証をした上でないと、なかなか前には進まない。だからバタバタと問い合わせが入ったということが、そのまま「商売繁盛」につながるとは必ずしも言えない。それでも、バタバタと問い合わせをいただくのはありがたいことである。
偶然かどうかはわからないが、この12月になって私に入ってくる問い合わせはどれも、「新しい」取り組みにかかわることである。「新しいシステム」「新しいサービス」「新規事業として開発した新商品」などに関わる企画、広告、プロモーション、プロデュース、コーディネートなどの話である。
世の中が閉塞感が高まり、このままでは立ち行かなくなるという危機感の中で、新しいことに向かおうとする動きが始まっているような気がする。不景気だから気持ちがふさいでしまうということもあるだろうが、不景気だからこそ、人はもっと知恵を絞ろうとしたり、新しいことに挑戦したくなったりするのではないだろうか?そういう動きが少しづつ出始めていることに私は少しワクワクしている。世の中がずっと不景気で、閉塞感がずーっと続くなんてあるわけない(と思いたい)。