2010年3月2日

結果とプロセス

若手とともに進めていた仕事でミスが起きた。
実は、前にも同じメンバーで同じようなミスが起きたことがある。その時には、どのようなリカバーをするか?と、早急な対処方法を検討した。同時に、なぜそのようなミスが起きたのか?二度とこのようなことが起きないようにどうしたらいいか?と、今後の仕事の進め方について、関係者でずいぶん話し合った。
にもかかわらず、再び同様のミスが起きた。担当の若手は、前回の経験をもとに、早急にリカバーのための対処方法を出し、すぐにクライアントへの報告し、これにて終了!だった。
が、しかし・・・・ちょっと待て。前回のミスで、その原因を分析し、二度と起きないための対策を講じたはずなのに、なぜ再び、しかも同様のトラブルが起きたのだろう? 担当者はそこに言及しないばかりか、思いも至らなかったようだ。

確かに、ミスったことでどう謝罪するか、謝罪を形としてどう見せるのか?が結果だ。それは大事なことであり、速やかな対応も重要だ。そこまでは正しい。しかし、そこに至るまでの経緯や問題点をそのままにすれば、同じようなミスは何度も起きる。だから、対応策をすぐ出していくことも重要だが、それまでのプロセスは、それ以上に重要なのだと私は考える。
成果報酬が当たり前になり、プロセスよりも結果重視の世の中になり、途中経過をしっかり認識しようとしなくなった影響だと思う。特に若手はそういうプロセス重視の文化自体を経験していないのだから。

ミスやトラブルが起きるのは仕方がない。仕事をしなければ問題も起きないのだから。たとえ、その場がうまく解決できたとしても、そうなったときにどう考え、どう行動するかが、今後の仕事の質に大きな差が出てくるのは間違いないと思う。