2014年12月29日

時代に取り残されるかもしれない、という焦り

掃除嫌いな私にとってはつらい年末に突入した。
1年間溜まった汚れを落とす大事なタイミングとなる。
日頃からキレイにしていればあっという間なんだろうが、私の場合は一つ一つに時間がかかり、大変な作業だ。

昨日の掃除は冷蔵庫。
すべての中身を出して、庫内の汚れを落とし、もう一度元に戻す。
毎年、一度使ったきりの調味料が奥の方に眠っていたのに気づいたり、同じ調味料が2本出てきたり、思わぬ食材が冷凍庫に眠っていたりするのを確認することになり、我ながら情けない。

この冷蔵庫、清潔な手入れができるようにと、ほとんどの棚が取り外し可能になっている。
特に日本製の冷蔵庫は、小さなポケットや引き出し、卵の置き場、バターの置き場、牛乳の置き場・・・と効率よく置けるように細かい仕切りがある。
使う上ではとても便利だ。



掃除をするとなると、
本来なら、
①まずすべての食品を出し、
②不要な食品を処分して、
③すべての取り外し可能なパーツを外し、水洗いして拭いて
④庫内を水拭きして、
⑤パーツをもとの位置に戻し
⑥食品を冷蔵庫に戻す。
という流れが一番やりやすいのだが、私の場合、この流れで進むと、
「⑤パーツをもとの位置に戻し」ができなくなる。
外すことはできても、取り付けることができなくなるのだ。

どこに、どのパーツが、どうやって入っていたか・・・。
まるで複雑怪奇のパズルのようになってしまう。
毎年これを繰り返してしまう。




そのため、まずAのパーツの部分だけについて、
①Aのパーツ部分にあった食品を外に出し、
②不要な食品を処分して、
③Aのパーツだけを外し、水洗いして拭いて、
④Aのパーツがあった庫内壁面を水拭きして、
⑤Aのパーツをもとの位置に戻し
⑥食品を冷蔵庫びAのパーツに戻す。
を行い、次にBのパーツを外して①~⑥を、次にCのパーツを外して・・・と、今年は一つ一つをやっていった。
こうすれば、そのパーツをどこに取り付けるかはわかるし、取り付け方がわからなくてもパーツは一つなのであれこれやっていればなんとかなる。
例年、元通りにできなくなって夫に助けてもらっていたが、今年は時間はかかったが、途中で途方に暮れることはなく、なんとか一人だけで終了できた。

私はこういう能力が極端に劣っている。
冷蔵庫だけじゃない。
最近はいろいろなもので組み立て式が多い。
収納家具などはほとんどが組み立て式で、私は欲しくても組み立てることを思うとできなかったらどうしようと思い、買うことをためらってしまう。
中には組み立てサービスというのもあるらしいが、なんだかダメ人間みたいでとても頼む気にはなれない。
つい先日も、姪っ子にプレゼントしたレインボールーム(輪ゴム編み機)で、私が教えてあげるはずが途中でできなくなりギブアップした。

組み立て式であれば、できあがった製品よりもメーカーは安く出せる。
運搬費も安くなる。
安いものを求める消費者にとっても好都合だ。

そういう中で、私のような組み立て能力に劣った者が置いてきぼりになってしまう。
でも私のように組み立て能力が劣る人だけじゃない。
体力がない人や、高齢者だって、きっと組み立てられなくて困っているのではないか。

かつては得手不得手の問題として自覚していたのだが、
今は何でも組み立て式の時代・・・そんな風に思うと、自分自身がこの時代の流れについていけない前時代的な人間であるような気がして、焦りすら感じている。

もしかすると、IT化の波に乗り切れない人の焦りというのもこんなものなのかもしれない。
まずい、まずい。
願わくば、そういう消費者がいることもメーカーにわかってもらいたいところだが、でもおかげでそういう人の気持ちも多少理解できる。

ちなみに我が家の冷蔵庫の組み立ては、作業のやり方で能力不足を補いとりあえずキレイになって、まずはめでたし、だ。