2014年12月25日

人としてつきあう上で求められるのは、自信があるけど謙虚であること

20年以上前に仕事で出会った人、Zさんに久々にお会いした。
当時、私が勤務していた会社に出入りしていたプランナー兼コピーライターだった。

Zさんは感性も発想も豊かな方で、当時の私から見れば大先輩。
今も変わらず言葉に真摯で発想が豊かで尊敬するけど、今、私は緊張することなく和やかにZさんとお茶が飲めるようになった。
物理的な年齢差は変わらないのに、心理的な年齢差はどんどん縮まるように思うのは、年を重ねるメリットの一つかもしれない。

現在70代半ばと聞いたが、背筋はピンとしてるし、回転は早いし、話す内容は面白いし、とてもそんなお歳には見えない。
お孫さんにジイジと呼ばれるのを拒否し、ミスターと呼ばせているそうだ。
昔から大の長島ファンだったから。

まだまだ社会と関わることへの未練がいっぱいでね〜と笑う。
以前より随分減ったそうだが、今でもいろんな場面でアドバイスをしたり、企画を提案したりしている様子がうかがえる。
最近は30代40代の仕事仲間からもミスターと呼ばれるようで、彼らと飲みに行くことも少なくなさそうだ。

そのZさんは、男性の会社定年後に社会とうまく馴染むための方法として、以下の三つを挙げた。

 怒らない。
 威張らない 
 自慢しない。

せっかく新しいコミュニティに入っても、会社員時代に偉かった意識が抜けず、これができないために馴染めなくなる人が多いのだと言う。
地域デビューなども、定年後サラリーマンにとってはマンションや地域の自治会長は人気の役職だそうだが、いざ自治会長になると地域の人を「○○君」とクン付けで呼んだり、上から目線で仕事の指示を出したりして、次第に受け入れられなくなるケースがあるのだそうだ。
Zさん自身がこの三つを心がけているからこそ、若い世代から飲みに誘われることも多いのだろう。

この三つ、どこかで聞いたことがある話だなと思った。

NHKスペシャル 「JAPAN BRAND 日本式サービスで世界を目指す」(11月9日放送)の中で言われていた、日本企業が世界に進出する時に求められることによく似ていたのだった。

 威張(いば)らず、
 驕(おご)らず、
 媚(こ)びず、
 諂(へつら)わず、

Zさんの言っていたことに、さらに付加されている。

要は、自信があるけど謙虚であること。
人としてつきあう上で求められることだ。

偉そうにしちゃいけない。でもそれだけじゃない。
基盤はしっかりしているけど偉そうにしないから価値がある。
上から目線はダメだけど、自分の考えはある。

Zさんも、まさにそうだった。

会社仕事は、つきあいたくない人ともつき合わなくてはいけない場合がある。
会社仕事でなくても、、利害関係でつき合わなくてはいけないこともあるだろう。
しかし、無理してつきあう必要がなくなれば、威張る人、驕る人、媚びる人、諂う人とは、つきあいたくない。
自然に相手にされなくなるのだ。

智恵がつき、経験を重ね・・・・・年を重ねるゆえ、日常のおつきあいの中でも、ついつい驕る気持ちになりがちなのは無理もない。

でも、会社定年に限ることじゃない。
年を取るからだけじゃない。
人としていつだって・・・。
日本が諸外国でうまくいかない時もそうなように・・・。

自信があるけど謙虚であること。


私自身も意識しておかないと!
自分にも敢えて言っておこう。



「いい顔」にこだわってきたトラベシアが撮影する撮影会、参加受付中。
巣鴨で1月31日(土)に開催。


生き方を考えるワークショップ、参加受付中。1月21日(水)19時から麹町で。
若者にとっても生き方を考える時に便利なエンディングノートですが、その中でも難しい項目の医療にスポットをあてたワークショップ。
緩和ケア病棟看護師のお話をきっかけに、自分の今を考え、生き方を考えます。