2015年2月19日

なぜ50歳がエンディングノートを気にする必要があるのか?

いずれはね・・。まだまだ・・・、そのうち・・・。

私がふだんエンディングノートに関連したお話をする時、
参加する高齢者の方で実際にエンディングノートを書いている方は
ほとんどいない。
80代の男性は、
いずれはエンディングノートを書こうと思うけど、まだまだ・・・・。
そのうち・・・、と言う。
その昔、百歳の双子で有名人になったきんさんとぎんさん。
某企業のCM出演のギャラの使い途を聞かれて、「老後のための貯金」と答えた。


50歳のあなた! 笑うなかれ。

若い頃に仕事がハードで腰を痛め、
一生寝たきりになるかもと恐怖した経験があると言う。
だからきっと、好きなことで生きていこうという気持ちにブレがないのだ。

東日本大震災の時、誰もがいつ何があるかわからないと思ったはず。

それなのに、私も無意識のうちに、今がずっと続くと思いこんでいる。
いずれ・・・、
まだまだ・・・、

80代の男性と同じ。
きんさん、ぎんさんの老後のための貯金と大差はない。
結局後回しだ。


ゴールを意識すると?

でもどんな人でも、生まれたら平等に死に向って進んでいる。
にもかかわらず、それを意識することはほとんどない。

それでも、終わりがあることをちょっと意識すると、
 ガマンしない方がいい
 思いっきりやった方がいい、
と思うことが多々ある。
それまで忘れていたことでも、
 伝えておこう、
 行こう、
 食べたい、
 やってみたい、
と思うことが次々出てくる。

ゴールを意識するかどうかで、今が変わってくるのだ。
私が考えるエンディングノートの価値はそこにある。


エンディングを意識するんだったら、早いほうがいい。

エンディングノートって高齢者のためだけじゃないんですよね。
むしろ、少しでも早くに気にした方が、その恩恵にあずかれる。

せめて、50歳になったら、
書かなくたっていい。見るだけでもいい。
気にするかどうか。アンテナを持つかどうか。

それだけで、きっと人生はずいぶん変わってくると思う。


なぜ50歳かって?

50歳は、人生の折り返しは超えたかも、という自覚だけは持つ年。
体力の急速な衰えを感じる時期でもある。
鏡を見ると急に老け込んだ気になって落ち込んだり・・・・
女性ならホルモンバランスが崩れてきたことも自覚する。
そして、親を見送ったり、親の介護は始まったり、
親が高齢になって急に弱ったりする時期とも重なり、
人の人生には終わりがあることを意識しやすくなるのだ。

だからこの時期に気にしないと、大事なきっかけを通過してしまう。
大事なことを思い出さずに通り過ぎてしまうのは、あまりにもったいない。



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