洗面所の水道にあった貼り紙。
蛇口を閉めてください
水道の蛇口を閉めない人が多いから貼ってあるんだろう。
手を出すと自動的に水が出てくる水道が当たり前になってきて、
いつの間にか水道の蛇口を閉めない人が増えているのだ、きっと。
タクシーに乗り慣れていると、車から降りるときにドアを自分で閉めなくなる。
出入り口が自動ドアじゃない飲食店で、食べ終わってドアを開けたまま出ていく人の多いこと!
車を運転するときに、地図があってもカーナビがないと、どこに行くのも不安になる。
等々、枚挙にいとまがない。
日本にやってくる外国人観光客が、
タクシーを止めるとドアが開き、トイレに入ると便座が開くのを見て
「クール!」と言うそうで、日本のおもてなしの一例として高評価なのだそうだ。
けれども、トイレに入ったら流されていなかった・・・
ということに私は最近何度か遭遇し、果たしてこれでいいのかなと思う。
そう言えば私が子どもの頃、地方のトイレはまだ水洗じゃないトイレも多かった。
都会だって、時々水洗じゃないトイレがあった。
だから子どもの頃は、トイレに入ると流されていなかった・・・という経験が時々あったものだ。
けれど、中学生くらいになったらそんなことは、まずなくなった。
どこの家庭でもトイレは水洗が当たり前になってずいぶん経ったからだ。
それなのに、今頃になって、駅やデパート、公的施設などのトイレで、
何度か流されていないトイレに遭遇する経験をすると、これは自動化が進んだせいなんじゃないかと思う。
人の慣れって恐ろしい。
自動化が当たり前になって、怠け者になっていく。
PCのせいで漢字が読めるけど書けなくなった・・・
時代の移り変わりだからいい?!
う~ん、よくないでしょう?!
ここまでくると「クール!」なんて言えないと思う。
でも便利なせいで怠け者になる。
便利なせいでルーズになる。
なんかSF映画みたいだけど、そのうち、便利が私を蝕んでいくような気がする。