2016年3月21日

東京のお寺めぐり お寺はいろんな可能性がありそうだ

少し前の話になるが、
日蓮宗の団体が主催したお寺をめぐるまち歩きに参加した。
東京・目黒区のお寺めぐりだ。



参加した人はお寺好きの人、檀家さん、まち歩きに興味のある人、
終活に関心のある人など、老若男女さまざま。
参加者数名が1チームになり、チームにはお坊さん一人が付き添い、
いろいろ説明をしてくれる。

私の場合、日々暮らしている中でお寺とおつきあいをすることはほとんどない。
必要性もないし、きっかけとなる事象も少ない。

私自身は東京の生まれではあるけれど、両親は二人とも東京の人ではなかった。
ちなみに実家のお墓は父の郷里にあるが、寺院墓地ではないので
お墓参りに行ってもそこにお寺があるわけではなく、
日常的なお寺とのおつきあいはほぼ皆無だ。

夫の実家のお墓は首都圏にあるけれど、こちらも公営の公園墓地。
近いのでたびたびお墓参りに行くけれど、やはりそこでお寺との関わりはない。

子どもの頃に通っていた幼稚園はお寺の経営で隣りにお寺があった。
お寺の敷地に入ることもあったし、おやつの時間などに手を合わせたり、
御仏さまにお参りしたりしたような記憶がうっすらとあるけれど、
卒園して以来ほとんど行くことはなかった。

その後の私にとってのお寺とは、旅行で訪れる場所、
もしくは大晦日の除夜の鐘だ。
そしてお坊さんと言えば、法事とお葬式でお経を読む人。
東京のお寺とのつながりはほぼ皆無だった。
ほとんど知らない。知る機会がない。



だけど歩いてみると、東京にはお寺がいっぱいだ。
10分歩けば必ずお寺がある。
公園のようなところ。
木造の歴史豊かなところ。
カッコいいところ。


目黒区内の立源時の外の様子。デザイン性に富み、古いお寺のイメージとは別物。

お寺は木造で畳敷きで寒いところだと思い込んでいたら、
今は必ずしもそうではないようだ。
全館床暖房のお寺もあるし、デザイン性に富んだ美術館みたいなお寺もある。

もちろん昔ながらの古い雰囲気のお寺もあり、
そういうところは今行くと、心が和み落ち着いた気持ちになる。


ココンクリート打ちっぱなしの壁面がオシャレ。

お寺だから、当然そこにはお坊さんがいる。
かつては外車を乗り回し、何もしない坊主などと揶揄された時代もあったが、
少なくとも今、私が知っているお坊さんたちは勉強熱心で優しいお坊さんが多い。

私自身は今、宗教や仏教とのつながりは薄く、
ほとんどお寺とのおつきあいはないけれど、
命を考えたり、生き方を考えたりする勉強会の場で、
僧侶の方々と出会う機会が増えた。
そこでは、開かれたお寺として、
檀家や信者に限らず新しい取り組みを始めているお寺、お坊さんが多い。
そういうお坊さんは、宗派の枠を超えたつながりを大事にしている。

居場所がないない人たち、
話し相手を求める人たち、
みんなが集まれるような場所がほしい人たち、
・・・
こんなにもたくさんお寺があり、しかもいろいろな形のお寺があるのだから、
昔々の「寺子屋」のように、名実ともに現代版の駆け込み寺になっていければ、
救われる人、喜ぶ人がきっとたくさんいるに違いない。

私自身もいろいろなお寺を見て、いろんなお寺に行きたくなった。
お寺を「場」として活用してみたいと思った。
もっともっとお坊さんに話を聞いてみたくなった。

この寺町ウォーキング、次回は4月2日だそうな。
私は次回も参加しようと思っている。




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100人いれば100通りの人生がある。
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 4月14日(木)18:30~20:30 麻布十番にて。

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2016年3月16日

シニアって誰?!20代も40代も60代も90代も・・・自覚年齢の不思議

シニアという言葉は本当に微妙で、いったい何歳くらいのことを言うのでしょう。
経済ニュースではシニアマーケットが有望だと言われるけれど、
当の本人はたぶん自分をシニアとは思っていません。 
それは、たぶん私くらいの世代だけでなく、60代の人も70代の人も。
私の周りの60代70代を見てそう思うのです。


下から上を見る目

小学1年生のとき、6年生がとても大人に見えました。
高校生のことは自分の親と同じくらいのイメージに見えていて、
完全にオジサン、オバサンの部類でした。

会社に入ったばかりの頃、40代の部長は疑いもなくオッサンでした。
けれども今、自分がその年齢を超えてみて、
たとえ見た目がそうであっても、気持ちは20代の頃とほとんど変わっていません。


老後が心配な「高齢者」

私の母が、今から20年くらい前に、
毎月◯万円出るような年金型の保険に入ると言いだしたことがあります。
当時母は70代に入り、
自分が老いた時に私たち子どもに迷惑をかけないようにという趣旨でしたが、
聞けばその保険は90代半ばから年金が出るというものでした。

 その心意気は買うけど、いったい幾つまで生きるつもり〜?!

私たち家族で大笑いしました。
母は喜ばせるつもりだったのか少しがっかりしたようで、
結局はその保険に入りませんでした。
だけど今の元気な母を見ると、あながち笑い話ではなかったかもしれないと思うのです。
でも当時私たちは、あり得ないと思いました。

100歳の双子、きんさんぎんさんがテレビに引っ張りだこで
CMにも多数出演していた頃、
稼いだお金を何に使うか?
という記者からのインタビューでの答えが
「老後のための貯金」。

きんさんぎんさんも、私の母も、
そんな答えが出てくるのは、
いかに将来が不安な世の中かという証なのかもしれないけれど、
私が注目するのは、自分の年齢に対する認識です。

だって私、高齢者じゃないもの。

在宅の方の介護フォローを目的とする施設(デイサービス)で働いている友人が、
そこにおいでになる80歳の女性のお手伝いをしていたときのこと。
施設の職員がその女性に食事指導の立場で優しく言いました。

「高齢者の方は塩分控えめにしたほうがいいですよ。」

けれどもその方のお返事は、
「私、高齢者じゃないもの。」

実際、その女性はとても80歳には見えないくらいきれいで可愛らしくて明るい方で、お肌も白くてきめ細かくて、ホントにとってもお若いのだそうな。

その友人に聞いたエピソードはまだまだ続きます。


若い頃にまだ珍しかったゴルフを始め、
学校の友達が全員いなくなって、同い年の人と喋れなくなったのがつまらない
と言いつつも、今でも時々コースに出ている方(以下Aさん)が、
デイサービスの別の利用者さん(以下Bさん)と話していました。

Aさん 「私、特養(特別養護老人ホーム)に入れないかしら。

Bさん 「Aさんじゃ入れないわよ。元気だから。
  特養は重くならないと入れないけど、有料(老人ホーム)だったら入れるわよ。

Aさん 「でも有料って高いでしょう?

Bさん「息子さんやケアマネとちゃんと話したほうがいいんじゃない。

Aさん「そうね〜。
   ほら私も一人暮らしだから、この先のこと、どうしようと思ってさ・・・。

サバサバしてカッコイイ系、この先のことをどうしようと思うAさんは、
現在94歳の女性だそうです。

私は私。未来を考えるのはみんな一緒

80代、90代のそんな言葉を聞くと、私たちは一瞬ギョッとしてしまいます。

え?!
これからですか~?!

注目したいのは、同級生がみんないなくなっていたとしても、それはどこか他人のこと。
昔も今も、私は私 だということ。

実際、自分自身がこの歳になって、
まさか、心の中が20代の頃と大差ないとは、正直なところ思いもしませんでした。

先日同世代の男性にその話をしたら、

わかるわかる。本当にそうだね、と笑って同意されました。
うふふ、私だけじゃないんだ~。

オンナだけでもないんだ~。

勝手なイメージを抱いているのは他人であって、

当の本人は全くそんな風には思っていないのです。

どんなに年齢を重ねたからと言って、
周りが思うほど気持ちは「年寄り」なんかじゃなく、
いつの時代になっても私たちは「今」、先のことを考えています。
未来への希望を抱いたり、将来への不安で思い煩ったり・・・。

生きているということは、きっとそういうことなのではないかと改めて思うのです。




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2016年3月14日

50代の仕事を考えたとき「起業」は一つの選択肢

シニア起業がとても増えているのだそうです。
ハローワークでは45歳以上はシニアの括りだから、45歳を超えて独立した私もシニア起業になるのかな。
シニアだなんて、ちょっと心外です(笑)。
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/140630hakushohyoushi.pdf

中小企業白書によれば、
1992年に60歳以上の起業家は全体の14.2%であるのに対し、
2012年は32.4%と2倍以上。


50代の仕事環境は厳しい。

特に業績が厳しい大手企業の50代は早期退職制度の割増退職金とともに再就職に向けた求職活動が厳しい。
なかなか希望する求人に出会えないベテラン世代は、長年で染みついた感覚がなかなか抜けずに苦労するそうで、「中高年が再就職するときには、予想外の難しさもあった」にも書いたことがある。

だから起業を選択、という50代もきっとたくさんいるのだろう。
意に沿わない仕事を選ぶくらいなら、自分が始めた方がいい、と。

シニア起業の成功者はいるけれど

昨年12月に、ライフネット生命保険(株)出口会長のお話を聞く機会に恵まれた。
出口会長は京都大学卒業後、日本生命に入社し
海外赴任(ロンドン事務所長、ロンドン現地法人社長)の経験もある、
言わばエリートサラリーマン。
定年間際に起業を決意し、
若いビジネスパートナーと共にライフネット生命保険を起ち上げ、
2015年度の経常収益は約100億(見込み)。
まさにシニア起業成功者と言える。

だけど、誰もが出口会長のような能力を持ち得ているわけではないし、
環境から許されない場合もある。 
向き不向きがある。
起業にはリスクも伴う。

それでも定年を見据えたとき、定年後に何をしていくかは大テーマだ。
寿命がどんどん延びたおかげで、大人になってからの人生の長さは、
定年前と定年後とあまり変わらないくらいなのだから。
そんな長い時間、悠々自適にのんびり暮らすなんて、そうそうできるものじゃない。
お金が湯水のようにあるわけじゃない。
やらなきゃいけないことがあるからこそ、自由の意味がある。だから自由が楽しい。
程度問題ではあるが、嫌々ながらでも「働く」意味は、きっと大きい。

きっかけは退職

中小企業白書にある「起業を意識したきっかけ」を見ると、以下の通り。
 1位 働き口(収入)を得る必要
 2位 周囲の起業家の影響
 3位 現在の職場での先行き不安
 4位 本やテレビ、インターネットの影響
 5位 退職

だけど、シニアで突出するのは、5位の「退職」だ
上が意識したきっかけで、下がふみきったきっかけである。

出典;中小企業白書全文
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H26/PDF/h26_pdf_mokuji.htmll

意識するのも、踏み切るのも、シニアに限ると「退職」が高い値を示す。

隠居から悠々自適へ、さらに次は・・・?!

その昔、リタイアすることを「隠居」と言っていた。
その後、つい10~20年前くらいまでは「悠々自適」が望ましい形だったように思う。
当時の定年世代が働いていた頃は
預金の利息だけで暮らしして行けるくらい高金利の時代だった。
定年後はさすがにそんな金利ではなくなったけれど、でも年金は潤沢だった。

ところが金利はどんどん低くなるし、年金も潤沢ではなくなりそう。
質素倹約を是とする一世代前とは、金銭感覚もレジャー感覚も違う。
今まで頑張ってきたんだからゆっくりのんびりと・・・とは言っても
ゆっくりのんびりだけでは満足できないくらい、その後の時間は長くなっていた。

50代60代で、「生涯現役をめざす」と語る人は増えている。
「**で働くのはあと○年」と言いながら、その次を模索している人も多い。

定年なくずっと働きたい、
自分のやりたい仕事をしたい、

「起業」という形は、きっとこの両方を満たすスタイルなのだ。
少なくともそう思える、そう思いたいことが、今シニア起業が増えている
最大の理由なんじゃないかと思う。



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2016年3月10日

年寄り扱いはイヤ、若く見られることはやっぱり嬉しい。

電車で座っていて目の前に70歳前後と思しき方が立っておられたとしても、席を譲ろうか、やめようか・・・最近は逡巡してしまいます。
少し前だったら、スッと立ち上がることに何の違和感もなかったのですが、
最近の高齢者はお元気な方が多く、却って失礼にならないかどうか、気になってしまうからです。
そんなことを気にするのは、きっと私自身の年齢意識も大いに関係しているのかもしれません。

年長者は敬うものだったのに?!

昔の常識は、年長者は敬うのがあたりまえ。
年を取れば給料が上がる、年を取れば偉い・・・
多少おかしなことを言っているなと思っても、まあ聞いておこう、
余計なことは言うまい・・・
そんなものだったような気がします。

ところが年功序列が崩壊し年齢は関係なくなり、年齢が上だから偉いという常識はなくなりました。
さらに世間の見方は、若いことこそがすばらしいみたいな雰囲気。
そんな時代のせいか、年齢が高いことはちっとも誇らしいこととは言えず、実際の年齢よりも低く見えることは自慢です。

老いを受け入れる、なんて理屈だけ

考えてみれば、私自身も若く見られたい願望は、ずっとむくむくしています。

その昔30代の頃、姪(妹の子ども)が生まれた時に、私は絶対におばちゃんとは呼ばせませんでした。
その指導(?)のせいで、姪っ子の幼稚園のお迎えに行った時に先生から「おばちゃん?」と関係性を聞かれても、姪っ子は「違う。キミコちゃん」と答えたくらいです。

そして今、4才の姪っ子たちも同じ。
私のことを「キミコちゃん」と呼びます。
ちなみに彼女らは私が50を越えてから生まれた姪っ子です。 

年齢に抗うことなく、老いを受け入れて・・・
そう提唱する方はたくさんいらっしゃるし、その理屈はよくわかるけれど、
感情と理屈はなかなか一致するものではありません。
私自身は今だに、なかなか自分の年齢を受け容れていないような気がします。
特に50歳を超えたとき、もう人には絶対に年齢を言えない、と思ったものです(苦笑)。
そして今も若く見られればメッチャ嬉しいのは否定できません。

年寄り扱い お断り

1月に見つけたこちらの投稿記事。



74歳の女性読者からの投稿でした。
よくよく読んでみたら、投稿したご本人の話ではなく、そのお母様のこと。
御年100歳。
96歳の時にバスで席を譲られたことに対して
「帽子をかぶっていたのにどうして年寄りとわかったのか」と言ったお母様のエピソードを元に、今も年寄り扱いされることに不満気な様子について、娘の立場で投稿していたのでした。

愛すべき存在!
私としては目標にしたいような100歳女性です。
今、100歳前後のことを「アラハン」と呼ぶそうで、
長寿家系の両親を持つ「アラフィフ」の私にとっては憧れの存在でもあります。

この人も「年齢を受け容れていない」ひとり。
だけどいいじゃないですか!
年寄り扱いされたくない思いは、きっと意地みたいなもの。
ジタバタしながら、自分を守っているように思え、そこに可愛げがあるように思うのはわたしだけかしら。

とは言うものの、席を譲る側として考えてみると、これはなかなか悩ましいところです。
私が悩ましく思うのも、きっと私自身が年齢についていろいろ思うからに違いないと思う今日この頃です。




エンディングノートを使って、これからの生き方を考える
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トラベシアのエンディングノート講座 毎月開催中

 ◎ 3月の開催 ◎

 3月10日(水)18:30~20:30 麻布十番にて。

【 テーマ 】
 生まれるということ。死ぬということ。~科学的側面から見つめる~

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2月に、看護師で僧侶の玉置妙憂さんをお招きして人の「尊厳」とは
何かを考え、考えれば考えるほど難しくなりました。
観念的に考えるのは難しい。
・・・そこで3月は生物学的に命を考えてみようと思います。

テーマによって、専門家の先生をお招きしてお話してもらっていますが、
今回はそれが叶わず、私が生物学の先生から学ばせてもらったことを
もとに自らの考えと合わせてお話させてもらいます。
皆さんとシェアする時間をできるだけとりながら、ご一緒に考えていきましょう。

参加ご希望の方はこちらまで。
※当日の場合は、メール info@travesia.biz まで。

「私がエンディングノートを使っているわけ」はこちら



2016年3月1日

私がエンディングノートを使って講座をしているわけ

2014年4月から
エンディングノートを使って生き方について考える講座を毎月開催しています。
それも「書き方を習う」のではなく、現役世代を中心に一緒に生き方を考える講座です。

なんでエンディングノート?
そこにはいろいろな理由があります。

あなたはエンディングノートって、どんなノートか知っていますか?

今や、エンディングノートを知らない人はほとんどいないけれど、
実際に見たことがある人はそう多くはありません。
60歳未満となると、ほとんどいません。

エンディングノートというと、死ぬときのために準備するノートだと思う人が多いようです。
でもエンディングノートは、むしろ人生ノートと言った方がいいくらい。
死ぬときのために準備するノート」とは実はちょっと違うんじゃないかと思うのです。

この講座をスタートした時の思いは、今とは少し違った

当初、この講座をスタートした時
私は、エンディングノートを書くための講座にしよう、書くための情報を提供する講座にしよう、と考えて始めました。
なぜなら、エンディングノートを実際に書いている人がほとんどいなかったから。
シルバー世代の方々を意識していました。

エンディングノートの項目は、
すぐに答えられること、
なかなか答えられなくて考えこんでしまうこと、
答えたくないこと、
などいろいろ。

だから書こうと思ってもなかなか書けるものではないのですね。
あそのうちに…と思ってしまい込んでしまう人も多く、
持っていても書いている人はほんのわずかです。

書けない理由は、
書くための情報や、選択肢を選ぶための情報が圧倒的に不足しているから。
さらに、質問項目は今までに考えたこともないようなことを突き付けてくるので
「そんなこと言ってもね~」という気持ちになってしまうから。
なかなか書くところまで行かなかったり、
書き始めてもすぐにやめてしまったりするんですね。

だから、エンディングノートの項目一つ一つについて、
その言葉の意味や周辺情報を提供し、
必要に応じて周辺の情報に詳しい専門家をお招きしてお話を聞いて・・・
という講座を始めようと考えたのでした。


エンディングノートは、自分とは何者ぞ?!を聞いてくる

だけどいくら情報があっても、あるだけでは足りませんでした。
むしろ情報よりも必要なのは、自分らしいとはどういうことか?ということ。
たとえば、
どんなことを大事にして生きてきたのか。
これからどんなことを大事にしていきたいのか。
ということ。
それは、自分が生きてきた証をどう残したいか、につながります。


要はエンディングノートというのは、
「あなたは誰?何者?」と聞いてくるノートなのです。

だからとっても難しい。
一人ではなかなか考えにくい。進めない。
漠然としすぎてどう考えたらいいかわからない。

エンディングノートではなく、私ノート、人生ノートと呼びたい

たしかに難しいのだけど、この自分らしさを探す作業は、
自分を大事にすることにつながります。
まわりへの感謝を再確認する機会にもなります。
そこでささやかな幸せに気づけることもあります。
だから年齢に関係なく意味があるのです。

エンディングノートによって、
私たちは生まれてから死ぬまでの自分の人生を見直すことができる。
つまり、エンディングノートはこれからの人生を考えるためには絶好のツールなのです。
人によっては結果的にエンディングに向けての準備や対策につながるので、
どうしてもそちらの方ばかりに目が行くのでしょう。

例えばお金・・・・
例えば医療・・・・
例えば・・・・

私たちは言葉を聞いてなんとなくわかったような気になっているけど、
実は具体的なことはあまり知りません。
どの項目も、人によって回答は違うし、正解なんてない。
そこで意味を持つのは、それまでの生き方であり、
エンディングノートに書いていることは生きざまの結果そのもの。
だから私は、本当のことを言えばエンディングノートではなく、
私ノートと、人生ノートと呼びたいところなのですが、
それではなかなかわからないのでも、エンディングノート講座と称して続けています。

時には専門家さんに来ていただき、日頃知る機会のないお話をお聞きすることもあります。
テーマによっては、参加者同士で意見交換・情報交換することもあります。
少人数だからこそ、本音トークで盛り上がることもあります。
こうして、毎回毎回、人生、生き方を考える講座を続けています。

直近の予定はこちら

40代・50代の方、おひとりさまの方、
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